晶子のお庭は虫づくし
カイコの観察日記13 |
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2001年10月21日(日)
産卵直後のカイコの卵です。数日後には茶褐色に変化しました。この卵は休眠卵です。
もし黄色いまま2週間たってもふ化しなかった場合は、未受精卵です。未受精卵からはカイコは残念ながら生まれません。
茶褐色になった卵は春まで日の当たらない軒下などにぶら下げておいてください。2月頃に冷蔵庫に移し、桑の新芽が出る頃に霧吹きをして室温に戻してあげるとふ化します。カイコの誕生です。
卵の大きさは幅1ミリ、長さ1.3ミリ、厚さ0.5ミリです。♀は500個ぐらいの卵を生みます。
休眠卵はセッシ25度より高い温度で孵った卵から蛾になると、その蛾はすべて休眠卵をうむそうです。
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2001年11月8日(木)
カイコには口吻がありません。蜜を吸う事ができませんが、コスモスの花を見せてあげたくて庭に連れ出した時に撮影したものです。次の日にカイコはあの世に旅だっていきました。
何も口にするこなく20日も頑張ってくれました。
2002年2月25日(月)
農業生物資源研究所のカイコの専門家の方にカイコガの羽化時の繭の糸について教えて頂きました。農業生物資源研究所
『羽化時には糸は切れないで、糸をくっつけているセリシンというのりが溶けて繭の構造がゆるみ、ガが出てくる、ということで、羽化後の繭から糸を引くことは可能だそうです。
しかし、構造がゆるんで出口の所では糸が絡まってしまうので、ていねいに手で糸を引き出せば糸は取れるが、機械で糸を引くのは無理ということでした。
農家は繭で出荷して製糸業者が機械で糸を作るわけですから、羽化した後の繭では都合が悪いということです。それと、ガは羽化させたとしても使い道がありませんので、何万匹もカイコからガを出したら大変です。またガが羽化した直後にガ尿というものを出しますので、繭が汚れることもあるはずです。
個人でごく少量を飼育して糸を手で引いてみたいというときには、糸の出方(ほぐれ方)は悪くなるかもしれませんが、羽化を観察した後の繭を利用することも可能かもしれません。』
参考文献
育ててあそぼう19 カイコの絵本 きうち まこと 編 もと くにえ 絵 農文協 1,800円
科学のアルバム カイコまゆからまゆまで 岸田 功 あかね書房
日本動物大百科 9 昆虫U 監修 日高敏隆 平凡社 3,495円